うちの近所に中国発のLuckin Coffeeができたのでちょっと調べてみた。
Luckin Coffeeのビジネスモデル
2017年に北京で創業したLuckin Coffee(ラッキンコーヒー)。
まだ創業から10年ほどしか経っていないにもかかわらず急速に拡大し、2026年現在、世界の店舗数ではスターバックスに次ぐ第2位。すでに約35,000店舗を展開しています。
これほどの勢いで店舗数を増やせている背景の一つが、その店舗形態です。
スターバックスが「店内で過ごす体験」を重視しているのに対して、Luckinは小型のピックアップ型店舗を大量に展開。注文も基本的にアプリで受け付けています。
- ピックアップ専門、あるいは小さな店内スペースにすることで家賃を抑える
- アプリを中心としたデジタル化によって店舗オペレーションを効率化する
こうした仕組みによって店舗運営のコストを抑え、価格競争力と出店スピードを高めているわけですね。


様々なフレーバーを提供
従来のカフェといえば、多少の変わり種はあるものの、アメリカーノ、ラテ、カプチーノ、エスプレッソなど、昔からある定番メニューが中心です。
一方、Luckin Coffeeは看板商品の「ココナッツラテ」をはじめ、「リトルバターラテ」や「オレンジアメリカーノ」など、かなり特徴的なメニューを次々と展開しています。
単に「コーヒー豆そのものを楽しむ」というより、フルーツやバター、チーズなど様々な素材を組み合わせた、「ドリンクとして楽しむコーヒー」に強い印象です。
中国ではもともとコーヒーを日常的に飲む文化が欧米ほど浸透しておらず、特に若い消費者を取り込むうえで、苦味を抑えた飲みやすい商品や、SNSでも話題になりやすい新しいフレーバーを次々と投入したことが、急成長の理由の一つとされています。


だからといって、コーヒーそのものに力を入れていないわけではありません。
Luckin Coffeeでは100%アラビカ豆を使用するなど、コーヒーとしての一定のクオリティにもこだわっています。
「コーヒーとしての品質」をある程度しっかり保ちながら、従来のコーヒーの枠にとらわれず、今の消費者が求める味や楽しみ方に合わせて商品を開発している。
このバランスが、Luckin Coffeeの強さの一つなのかもしれません。
今後どうなる?
この勢いが続けば、数年以内に店舗数で世界最大のコーヒーチェーンになる可能性もありそうなLuckin Coffee。
ただし、約35,000店舗のほとんどは中国国内にあります。
2026年3月時点では、海外店舗はシンガポール約82店舗、マレーシア約83店舗、アメリカ約12店舗など、合計してもまだ200店舗に満たない規模です。
つまり、店舗数ではすでに世界トップクラスでありながら、海外展開についてはまだ始まったばかりともいえます。
一方、中国発のコーヒーチェーンでは、Luckin Coffeeの元会長・創業メンバーの陸正耀(Charles Lu)が立ち上げたCotti Coffeeも急速に店舗を拡大しています。
さらに、低価格ドリンクで世界的に店舗を増やしているMixue Groupも、コーヒーブランド「Lucky Cup」を展開しています。
中国国内で圧倒的な店舗網を築いたLuckin Coffeeが、今後どこまで海外市場を開拓できるのか。
そして、Cotti CoffeeやLucky Cupなどの中国勢がどこまで追い上げてくるのか。
世界のコーヒーチェーンの勢力図は、これから数年でかなり変わってくるかもしれません。
いやしかし、中国すごいなー!
